うっかり者王宮書斎にロイがクーヤを尋ねてきた。クーヤ「ロイ無事に戻ったようだな。」 クーヤは先の戦闘の後デイスランの動きを追っていたが、見つからず、痕跡すら発見できていなかった。 ロイ「・・・・面目ない」 クーヤ「そうか・・・また逃がしたか。」 はにかむクーヤ。 ロイ「今度は後一歩だったんだが・・・またツバメとか言うあの女が・・・」 レイフォル「今戻りやした。こっちもだめですぜぇ・・・やつら都すらかえやがる・・・」 アイラ「お疲れでしょう。お茶でも飲んでください。」 レイフォル・ロイ「ふぅ~・・・」 デイスランの強さは、その機動力にある。しかも絶えず陣が移動する。 そして、なにより・・・ クーヤ「あの女か・・・こちらの動きをことごとく・・・・」 ラグール「レイメニ族・・・・武の素質に恵まれた少数部族・・・そして、精神、忠誠、真意、礼儀、潔白、名称、情愛・・・いつしかほかの者は義はレイメニにありと思うようになった・・・敵にレイメニがいることで兵に動揺が広がっております。この戦いさらに厳しいものになるかと・・・」 クーヤ「引き続き捜索を続行。」 周辺図を見るクーヤ。 クーヤ「いつもここの山脈で見失うか・・・報告によると必ずこのあたりで見失う・・・・峡谷のどこかにわたるものがあるのか・・・その場所がわからない。」 ベル「隠れるところもなく、尾行しにくい上に足が速いですから・・・・」 ベルが現れる。 クーヤ「どこだ・・・どこにある・・・・」 すると突然。 ライラ「ココ」 アイラ「ライラ!どうしたのそんな擦り傷だらけで。」 驚いた様子でアイラが薬を持ってくる。 ライラ「ぅ~」 アイラ「動かないの」 クーヤ「ライラ、こことは・・・どういう意味だ?」 ライラ「ここに橋がある」 クーヤ「何故そんなことがわかる?」 ライラ「臭い追ってったら橋があった。ね~」 ね~とライラは幼いころ自分が拾った虎をなでている。 ライラ「ライラえらい?えらい?」 クーヤ「・・・ああ、えらいぞ。だが危ないまねはやめてくれ。」 そう言うとライラの頭をなでてやるクーヤ。 ライラ「むふ~」 気持ちよさそうに目を細めるライラ。 ・・・・・・ クーヤ「召集を!!!出るぞ!」 クーヤ「!」 橋に着くとそこには・・・ ツバメ「やはりきたな。」 橋にたたずむツバメ。 クーヤ「またお前か」 ツバメ「卑劣なきさまらのことだ、かけがえのないこの橋を落そうとするのは、わかっていた。」 クーヤ「・・・・・」 ツバメ「だがっ!そうはさせん!さぁやれるものならやってみるがいい!」 ぞろぞろと反対側にあつまる兵士。 カヤ「そうですか」 カヤはそう言うと、橋を破壊しようとする。 ツバメ「ま・・待てっ何をしている!」 カヤ「いまだってやれといいましたわよ?これが一番手っ取り早いですわ。」 そういうとまたニヤリと微笑むカヤ。 カヤ「そこにいるとあぶないですわよ?」 ドーン。 ツバメ「まてっ!この卑怯者め!正々堂々と戦うことはできないのか!」 クーヤ「ここを制圧するのがもくてきなのだが・・・」 カヤ「あの女の顔をみるとつい・・・」 ツバメ「つい・・・?ついなんだ!!」 カヤ「ふふっ」 また微笑むカヤ。 ツバメ「貴様!某を馬鹿にしているのか?いや!絶対しているだろう!」 カヤ「・・・・」 ツバメ「なんだその顔は!何が言いたい。」 カヤ「なんでもないですわぁ~」 ツバメ部下「ツバメ様!」 ツバメ「っは!某としたことが。おのれっ!心理攻撃とは卑怯な!!」 レイフォルがクーヤに話す。 レイフォル「大将・・・・俺たちあんなのにいためにあわされたんだよな・・・・」 クーヤ「言うな・・・・いくぞっ!」 走りこんでくるツバメ。 ツバメ「やぁ!!!!」 ツバメの刃が走る。 それをかわすカヤ ツバメ「来い!このレイメニの散りざまがどういうものか見せてやる!」 一同「・・・・・」 静寂が走る。 ツバメ「どうした来い!」 視線の先には。ツバメの攻撃により切れそうになっている綱が・・・ クーヤ「下がれ!撤退!」 大急ぎで撤退する。 ツバメ「ま!まて!にげるか!某の覚悟に恐れをなしたか。情けない。」 そして崩れる・・・橋・・・・・ ツバメ「・・・・・・・」 そして落下・・・・ ツバメ「ハああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・」 何とか、ぶら下がっている橋に?つかまりのぼってくるツバメ。 ツバメ「ぜっぇぜぇ・・・・し・・死ぬかと・・・・こんなのは死に様にははいっていな!・・・・・・なっ!しまった!某としたことが!」 クーヤ「・・・・・・・」 ツバメ「橋を落すとは卑怯な!恥を知れ!恥を!」 カヤ「橋を落したのは・・・・」 ツバメ「かくなるうえは!!クーヤ一騎打ちをもうしこむ!さぁ!いざ尋常に!」 取り囲んでつれてゆく兵士・・・・ ツバメ「はっはなせっ!某と一騎打ちを!」 つれていかれるツバメ。 ツバメ「一騎打ちを!!!!!」 それを見守る一同。 一同「・・・・・・」 カヤ「なんだったんですの?」 レイフォル「なんだったんだろうな・・・」 クーヤ「やれやれ・・・帰るぞ」 |